不意打ち男子のずるいとこ





「.....もういいわよ。

とにかく4時に体育館行かなくちゃね」





ひたすら頭を働かせて莉莎子の言った意味を考えたんだけど、逆に梨沙子にまた呆れられた。





それから日頃の話を、長々飽きもせずに話して。



今は3時50分。




「そろそろ体育館行こうか」


「うん」




体育館までそんなに距離はなかったからすぐに着いた。



体育館内はイベントの影響なのか、人で溢れかえってる。


男子も女子もたくさんいるし...。



そんなにすごいのかな、このイベントって。





あ、金田くん...もういるかな?


きょろきょろ見回すけど、この人のなかじゃ見つけれそうにないな。




「誰か探してんの?」


莉莎子が不思議そうに私に問いかける。



「うん、金田くん。

そろそろ来るかなって」



そう言った途端、莉莎子から笑みが消えた。



「そ、そうだった...。

寧位、このイベントに出るの知らないんだっけ」




なぜか莉莎子は絶望的な顔で私を見てるし。




って、はい?!?!



わ、わわ私がこのイベントに出る?!




「聞いてないよ?!」


ガシッと莉莎子の肩をつかんで揺らすけど、莉莎子は知らん顔。








< 151 / 208 >

この作品をシェア

pagetop