不意打ち男子のずるいとこ
「.....もういいわよ。
とにかく4時に体育館行かなくちゃね」
ひたすら頭を働かせて莉莎子の言った意味を考えたんだけど、逆に梨沙子にまた呆れられた。
それから日頃の話を、長々飽きもせずに話して。
今は3時50分。
「そろそろ体育館行こうか」
「うん」
体育館までそんなに距離はなかったからすぐに着いた。
体育館内はイベントの影響なのか、人で溢れかえってる。
男子も女子もたくさんいるし...。
そんなにすごいのかな、このイベントって。
あ、金田くん...もういるかな?
きょろきょろ見回すけど、この人のなかじゃ見つけれそうにないな。
「誰か探してんの?」
莉莎子が不思議そうに私に問いかける。
「うん、金田くん。
そろそろ来るかなって」
そう言った途端、莉莎子から笑みが消えた。
「そ、そうだった...。
寧位、このイベントに出るの知らないんだっけ」
なぜか莉莎子は絶望的な顔で私を見てるし。
って、はい?!?!
わ、わわ私がこのイベントに出る?!
「聞いてないよ?!」
ガシッと莉莎子の肩をつかんで揺らすけど、莉莎子は知らん顔。