不意打ち男子のずるいとこ
「...金田くん。
気持ち、嬉しい.....嬉しいです。
だけど...気持ちに応えられない...です。
...ごめんなさい。」
残酷な言葉かもしれないけど、それが私の気持ちだよ。
だけど.....1つだけ私からもお願いしていいかな。
金田くんの目を見て、ひとこと言いたいんだ。
「金田くん、顔、上げてくれないかな」
そう言うと、金田くんはゆっくりと顔を上げてくれた。
今にも壊れそうな表情の金田くんが目にうつった。
ごめんね。
.....ごめんなさい。
でもーー.....
「ありがとう」
金田くんの目をまっすぐに見つめて、言った。
これが私の...金田くんへの全てだよ。
大きく見開かれた金田くんの目が驚きを表した。
この気持ちだけは...マイクを通して伝えたくなかった。
2人だけに聞こえるように、伝えたかったんだ。