不意打ち男子のずるいとこ





ナツキ?


守谷の口から出てきた言葉にきょとんとする。




「ナツキって呼べよ」



守谷はそう言うと近くにあった席に座った。




ナツキって.....呼べよ。


ぐるぐるとその言葉が頭を駆け巡って。



ドキドキ胸がうるさくて。



強引な口調なのに、ときめくのは何でだろう.....。





「な、ナツ...キって呼んでも.....いいの?」



伺うように問うと、また、フッと笑った。



「当たり前だろ。

俺の彼女なんだから」



俺の彼女.....。


さも当然のように言った守谷に、さらに私の鼓動は速さを増す。




そっか。

私、守谷の彼女なんだ...。



そう思うと自然と笑顔になった。








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