不意打ち男子のずるいとこ
「.....ネイ?」
優しく耳に響く声で、名前をもう一度呼ばれる。
嬉しい。
嬉しいのに、罪悪感で顔が上げれないよ。
なかなか顔を上げない私にしびれを切らしたのか、
「ハア...」
とため息を吐くナツキ。
幻滅、されちゃった.....?
そんな風に思っちゃう自分にムカついて、ぐっと唇をかみしめる。
「んー...」
しばらくして、ナツキが何か言いたげな雰囲気を出す。
そうやって束縛するのやめてくれない?
とか
メアド交換することさえしちゃいけねーの?
なんてことを言われるのかな.......。
まだナツキの袖をつかんだままだけど、それさえも虚しく感じてパッと離した。
「俺ーー...」
ナツキが言葉を発して、ぎゅっと目を瞑る。