不意打ち男子のずるいとこ





でもーー.....



私の肩にそっと触れた手が、優しく彼の方へ抱きよせられる。





...........え?

何が起きたの.....?




一瞬なにが起きたのか把握できなくて、パッと顔を上にあげる。



そこには、優しく私を見つめるナツキがうつった。



ドキドキと波打つ脈。

ほんのり私の顔が赤くなった気がする。






「俺、彼女がいるから...

そういうのはごめん。」



ナツキは2組の子に申し訳なさそうに謝る。


身長の高いナツキを見上げる私。



斜め上にあるナツキの整った顔が、余計に私の心をドキドキさせる。





「それって....寧位ちゃんなの?」



その子が困ったように問いかけるのを聞いて、今更ながら状況を理解させられる。



ナツキ.....ごめんなさい。


私のせいでナツキと付き合ってることがみんなにバレちゃうよ。










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