不意打ち男子のずるいとこ





しばらくして着いたのは、小さな公園。



赤や黄色の落ち葉がちらほらベンチに落ちてて、秋らしい風景。




遊具はブランコ、滑り台、ジャングルジム、砂場......



小さかったころは大きく感じた遊具も、今ではそれほど大きくは感じない。




ちょっぴり懐かしさがじわじわ心を暖かくする。





「座ろっか」


ナツキに手を引かれてベンチに座る。




さっきとは違う冷たい風がすり抜けていく。


もうすぐ、冬が来るのか。




どんなに寒い冬でも、ナツキといれば乗り越えられる......

なんちゃって。




想像したらなんだか笑いが出そうですぐにそんな想像は取り消した。





「今日は急にメールであんなこと言ってごめん」




ポツリ、と言ったナツキに顔を向ける。





あんなこと....って、


付き合ってることを秘密にするってこと?





「少しは戸惑ったけど何か理由があるんだろうなーって思ったから大丈夫だよ」




「そっか」










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