不意打ち男子のずるいとこ





少しホッとしたようなナツキの顔。



「まずは自分の秘密にしてきたことをさらけ出さないとダメかなって思った」




.......?


何がダメなの?





不思議そうな顔をする私を見て、慌てたようにナツキが言葉を付け足す。






「ネイを守るために!!」




え.......



「あっ......と、その、さ?

ネイを守るためには....自分の本当の姿を隠したままじゃ、何も始まらねーと思って...さ」




言葉を詰まらせて、赤くなりながら話すナツキがなんだか可愛いく思える。





ナツキが言いたかったことは





自分の姿を隠したまま、私を守ることなんてできないと思った。


だから変装をやめて、学校に通うことにした.....んだけど、やっぱり風使だと知られたら昔の恨みを買っちゃうわけで。



しかもその風使に彼女がいたら、その恨みは彼女である私に向くんじゃないかって心配したみたい。






「ネイを守るとか偉そうなこと言っといて、傷つけたらダメじゃん」




そう照れくさそうに言うナツキ。





「でもメールだけじゃダメだよな。


逆に心配させた、ごめん」





そう申し訳なさそうな視線が本当の気持ちを物語ってくれた。










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