不意打ち男子のずるいとこ





うう・・・。
この金田くんの目線に弱いんだ私・・・。



「じゃ、じゃあ送ってもらおうかな」



なんだか今日は送ってもらう方が事が小さく収まりそう。



「ほんとですか!じゃあちょっと待っててくださいね〜!!」



身軽な彼は走ってまた戻っていく。




ふう・・・私っていつもこう。

押しに弱いっていうか。



断りきれないのが私なんだよね。



空を見上げるとオレンジ色の空からだんだん紫色っぽくなっている。




「・・・あれ、新沢(アラサワ)?」


後ろから名前を呼ばれたから振り返るとそこにはメガネをかけた男子が。



「守谷(モリヤ)じゃん」



「何してんの?こんなとこで」



「え?いや、ちょっとね」



「また1年の金田待ち?」




またって・・・。


そんなことを言われて苦笑いしてしまう。




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