不意打ち男子のずるいとこ
「何今の態度ー!!
きっと寧位が可愛すぎて硬直しちゃったんだな!!」
アハハと笑いながら守谷の後に続く莉莎子。
・・・違うよ。
違うんだよ。
あの私だけに見せた目を見たら分かるよ。
やっぱり、昨日のことは本当だったんだ。
「もう関わらない」
昨日の守谷のセリフが頭の中をぐるぐる回って、離れてくれない。
そして、キューッと絞るみたいに私の胸がズキズキしてくる。
「・・・苦しっ」
胸の部分の制服をぎゅっとつかむ。
そんなことしても、意味ないのに。
・・・この痛みはいつか、消えてくれるのかな。