不意打ち男子のずるいとこ





ドキリとした。





昨日の守谷を思い出してしまったから。




さっきまでキレイな顔で笑っていたと思ったら、真剣な表情で私を見つめている守谷を。







「う、ん・・・


もちろん!」





その守谷を思い出さないように、胸の奥にしまい込む。





でも抑えようとすればするほど溢れ出してしそうだった。








「1年の金田とどんな関係?」

「そう、1年の金田唯斗」

「ふーん?」

「で、どういう関係?付き合ってんの?」

「付き合ってもねーのに一緒に帰ったりするんだ?」

「答えになってねーんだけど」







そういえば金田くんのことを聞いてくる守谷は冷たかったな・・・。








・・・ねえ、守谷。




あの時守谷はどんな気持ちで聞いてきたの?





あんなに冷たかったのも、



私と金田くんとの関係を疑ったのも、





ヤキモチとか嫉妬とか、少しでもしてくれていたの?







そこまで考えてハッとした。





・・・何を勝手な想像をしているんだ私は。





守谷が私なんかにヤキモチ妬くわけないでしょ?




金田くんとの関係を聞いてきたのも、きっと気まぐれなんだ。





それを私は何自分の良いように、



都合の良いように勘違いしてるの。





< 75 / 208 >

この作品をシェア

pagetop