不意打ち男子のずるいとこ
ドキリとした。
昨日の守谷を思い出してしまったから。
さっきまでキレイな顔で笑っていたと思ったら、真剣な表情で私を見つめている守谷を。
「う、ん・・・
もちろん!」
その守谷を思い出さないように、胸の奥にしまい込む。
でも抑えようとすればするほど溢れ出してしそうだった。
「1年の金田とどんな関係?」
「そう、1年の金田唯斗」
「ふーん?」
「で、どういう関係?付き合ってんの?」
「付き合ってもねーのに一緒に帰ったりするんだ?」
「答えになってねーんだけど」
そういえば金田くんのことを聞いてくる守谷は冷たかったな・・・。
・・・ねえ、守谷。
あの時守谷はどんな気持ちで聞いてきたの?
あんなに冷たかったのも、
私と金田くんとの関係を疑ったのも、
ヤキモチとか嫉妬とか、少しでもしてくれていたの?
そこまで考えてハッとした。
・・・何を勝手な想像をしているんだ私は。
守谷が私なんかにヤキモチ妬くわけないでしょ?
金田くんとの関係を聞いてきたのも、きっと気まぐれなんだ。
それを私は何自分の良いように、
都合の良いように勘違いしてるの。