先生、甘い診察してください


告白を決意してからは、何となく落ち着かなかった。




ご飯の時、



「あやっ!!何で麦茶の中にソース入れてんの!!」

「え、あぁっ!」


コロッケにソースをかけるつもりが、間違えて、麦茶の入ったコップに入れてしまった。



重症な恋の病みたい。



もしも、万が一、大橋先生の返事がOKだったら……、




「宿題の方は順調?」

「うん。日向くんにお手伝いしてもらってるから」



カチャっと急に箸を置いたお兄ちゃんは、真面目な顔をして、



「あや、俺さ……日向くんなら、OKだからな」



意味不明な事を言われ、首を傾げた。




「正直、あやを嫁に出すのは嫌。非常に嫌だけど、でも…日向くんなら、まぁ信用できるし」



あぁ、そういう話ね。




「もう、私と日向くんはそんなんじゃないってば。ただの幼馴染だから」

「……あや」


珍しくお兄ちゃんが、呆れた顔をした。




「なんか日向くん、ある意味災難だな」

「え?何で?」

「俺の妹なら、もうちょい勘が冴えててもいいはずなのに」



何の事だろう?


変なの。



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