先生、甘い診察してください
「今すぐ、医院に行こう?治療して、少しお話しよ……?」
そんな事言われたって……。
「今更もう、話す事なんて……ないんじゃないですか?」
だって私はもう、フラれてるんだもん。
あの告白の件は終わったはず。
私の初恋はもう、呆気なく終わってるんだ……。
「あやちゃんはそうかもしれないけど、でも僕はっ……」
「とにかく離してくださいっ!!」
力いっぱい手をふり払って、走ってその場を逃げた。
後ろから「あやちゃんっ!!」って叫ぶ声がしたけど、聞こえないフリをした。