先生、甘い診察してください
医院に到着して、中に入って、診察室の奥の休憩室に案内され、
「あ、あの……先生?」
「ん~?」
「これは一体……」
「だーかーら!あやちゃんを補給してるの!」
私は今、先生のお膝の上にいて、抱きしめられてる状態です。
ドキドキし過ぎて心臓が持ちそうにないです!!
「あやちゃん…大好き……」
耳元で呟かれた、蜂蜜のように甘い言葉。
「わ、私…も……」
恥ずかしさで、声が小さくなった。
「また赤くなっちゃって。可愛いなぁ」
先生は私の肩に顎を乗せて、抱きしめる力を更に強めた。
「あ、あの…もし、お兄ちゃんか櫻田先生が入ってきたら…」
「大丈夫。2人とも診察中だから」
もしお兄ちゃんにこんな状態を見られたら……考えただけで恐ろしい!
「でも、そろそろ離れた方が……」
さっきからずっとドキドキしっぱなしで、顔も熱い。
離れようとすると、
「嫌っ!離れたくないよ…。ずっとこうしてたい…。あやちゃんに会えなくて、寂しかったもん」
ギューっと抱きしめる力が更に強まる。
付き合って、気づいた。
大橋先生は35歳なのに、意外と甘えん坊だという事。