先生、甘い診察してください
「改めて言わせてもらうと、僕、あやちゃんとお付き合いさせてもらってまーす」
今、リビングのダイニングテーブルに私は智也さんと並んで座ってる。
お兄ちゃんはその向かい側。
「へー。俺に内緒でねぇ…」
漂う空気が……重い。
「な、内緒にする気はなかったの…。言うタイミングが、なかっただけで」
怖かったんだもん。
言ったら、反対されるんじゃないかって。
「まぁ…あやの気持ちには、前から気づいてたけどね」
えっ!気づいてたの?
「だってあやは昔から、わかりやすいから。智也にゾッコンなんだろうなって…薄々、感じてた」
……何だ。
智也さんに恋してた事、バレてたんだ…。
「ただ、やっぱり賛成できないな」
「な、何で……?」
予想通りの展開だけど、反対されるのは…やっぱ、腑に落ちない!