先生、甘い診察してください
次の日。
文化祭の振り替え休日って事で学校はお休み。
「お兄ちゃんってば、本当に酷い……」
「まぁまぁ~」
今現在、智也さんと近くの喫茶店でお茶してます。
本来なら智也さんはお仕事なんだけど、急にうちに来て「お茶しよ」って誘われた。
もちろんルンルンでOKしたけど。
暇だったから、勝手に仕事を抜け出してきたらしい。
「そういや翔太くん、今日はまともに口利いてくれなかった~」
実は私も昨日は、まともにお兄ちゃんと口を利いてない。
すんなり賛成してくれるとは思ってなかったけど、頭ごなしに反対されるなんて思ってなかった。
「恋に障害はつきものだって」
智也さんは本当に呑気…。
「それに……翔太くんが反対する気持ちも、わからなくはない」
「ど、どうしてですか…?」
私には、わからないよ。
あんなに反対する理由が…。