先生、甘い診察してください
櫻田先生と一緒に診察室に入って、個室になってる診察スペースをコッソリ覗いた。
「私、ここなら毎日でも通える」
「んふふ。嬉しい事言ってくれるね~」
どうやら丁度、雑談中みたい。
智也さんは、笑ってた。
陽菜ちゃんに笑顔を向けてた。
当たり前の事なんだろうけど、やっぱり複雑で……。
「櫻田先生…、私って意外と…ヤキモチ妬きみたいです」
妬ける。
大好きな笑顔、他の女の人にも見せるのは、妬けちゃう。
「いいじゃんいいじゃん。あやちゃんに嫉妬されるなんて、幸せ者じゃん」
うんうん、と言いながらも、何故か私の肩に回された手。
「馴れ馴れしいです」
「いいじゃん」
肩に回された手をふり払って、2人の様子を伺った。