先生、甘い診察してください
でも、2人は私より付き合いは長い。
それだけ強い絆で結ばれてる仲って事だよね?
きっと陽菜ちゃんは、私の知らない智也さんをたくさん知ってるはず。
今更ながら、不安が押し寄せてきた。
「陽菜ちゃん、ごめんね……」
聞こえてきた声に、ハッと我に返って、2人に視線を戻した。
「僕、陽菜ちゃんの事は、妹みたいに思ってる。でも、恋愛対象としては見れない。ごめんね」
柔らかく言ってるけど、きっと陽菜ちゃんにとっては、何よりも残酷な言葉だろう。
「そんな…。ねぇ…誰?その彼女って…誰なの…?」
案の定、陽菜ちゃんは泣いてた。
恋の残酷さを、思い知らされた。
時に甘くて、時に残酷。
本当に恋って、甘くて、苦くて、酸っぱい……。