先生、甘い診察してください
「おーい、いつまでそこにいる気?こっちに来れば~?」
……ん??
智也さんの視線は、明らかに私を捉えていて、おいでおいでと手招きをした。
もしかして、覗いてたのバレてる?
気まずさを感じながらも、オズオズと智也さんのそばへ。
「…あなた……」
私を見るなり、陽菜ちゃんは目を見開いて驚いた表情をした。
「ど、どうもです……」
やっぱ可愛いな…。
「こ…こんにちは…」
そういえば、こうやって対等に話すの初めて…。
「もしかして…あなたが、例の…あやちゃん?」
「へ?」
私の事、知ってるの?
戸惑いながらも、コクンと頷いた。
「智也先生がたまに、あなたの話をするから……」
そうだったんだ…。