先生、甘い診察してください
「…あら」
お母さんの視線が、智也さんの方に。
そういえばまだ紹介してなかった!!
「あのね、お母さん。彼は……」
「智也くんじゃない!久しぶりね!」
「え……」
私が言う前に、お母さんは笑顔でそう言って、智也さんの手を握った。
「お久しぶりで~す。相変わらず元気ですね~」
「えぇ。智也くんも相変わらず童顔ね!」
呆然とする私をよそに、仲良くおしゃべりを始める2人。
「2人って…知り合いなの?」
「うん。智也、昔たまーにうちに遊びに来てたからね。うちの父さん母さんとも顔見知りなんだよ」
お兄ちゃんが、わかりやすく丁寧に答えてくれた。