先生、甘い診察してください
「ふふっ、あやったら。智也くんを落とすなんて、やるわね~」
ニヤニヤしながら、お母さんは肘で私を突いた。
「母さん、いい年してキモイ」
頭をボリボリかきながら冷静につっこむお兄ちゃん。
「年の差は、かなりありますけど、僕はあやちゃんの事、誰よりも大切に思ってます。あやちゃんは宝石よりずっとキラキラした女の子です」
…智也さん……。
胸がキュンっと音を立てた。
「愛があれば年の差なんて関係ないわよっ!あやをよろしくねっ!」
と言いながら、お母さんは智也さんの背中をバシバシ叩いた。
認めてくれたみたいで、よかった……。