先生、甘い診察してください
甘恋07

陽菜ちゃん





何とかお兄ちゃんや親、そして日向くんに交際を認めてもらえて、ついに運命の日が来てしまった。




「いよいよ……今日かぁ……」



放課後、やや重い足取りでいつもの場所へ向かっていた。




足取りが重いのは、憂鬱だからじゃない。


寂しいから。





今日で、私の歯の治療は最後。


もう…通う必要が、なくなっちゃう……。







「…あれ……」



歯医者さんの前に来た時、入り口に佇んでる女の子が。



あの子は……。





「……あの…」


声をかけると、その子は振り向いて、私を見るなり驚いた顔をした。





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