先生、甘い診察してください
月曜日。
「あやちゃーん。おはよう!」
学校に登校すると、1番の仲良し、山中琉璃ちゃんが駆け寄ってきた。
「聞いてよ!昨日、光平とデートしたんだけど…」
光平、というのは同じクラスで学級委員長の岡田光平くんの事。
琉璃ちゃんの彼氏。
「あいつ、本当に奥手過ぎ!まだ手も繋いでないんだよ?もっと積極的になってほしいよ」
琉璃ちゃんは肩くらいまでの綺麗なストレートな髪。黒縁のメガネをかけてて、いかにも賢そうな子。
「あやちゃんはさ、好きな人…まだできないの?」
最近よくするのが恋バナ。
暇さえあれば、恋愛の話題で盛り上がる。
「年の差恋愛ってさ、どう思う?例えば年齢が19歳離れてる人って、恋愛対象になる?」
あぁ、私ったら…。何を聞いちゃってるの~!
「19歳差って事は……35歳。それはさすがにないかな。35ってもう、おじさんだよ」
35歳って、もうおじさんなの?
恋愛対象にはならないの?
「そんな年上の人と付き合ったら、援助交際って思われるよ~」
琉璃ちゃんの言う事は一理ある。
じゃあ、19歳も年上の大橋先生に心がちょっと、ときめいてる私は異常?