先生、甘い診察してください
歯磨きが終わって、治療が開始された。
「今日は、歯を被せたら終わりね」
テキパキと進み、セラミックという白い歯全体を覆う詰め物が装着された。
けど……。
「……うぅ…」
これは……。
窮屈っていうか、変な感じ……。
「…ちょっと、違和感があるんですけど」
「最初はそんなもんだよ。でもすぐ違和感はなくなるよ」
最初だけか…。ならよかった……。
「どうかな?噛んでみて、違和感とか感じるかな?」
そう言われて噛んでみると、やや…高い気がした。
「少し、高い…です」
「そっか。少し、高さを調節するね」
智也さんが手にしたのは、歯を削る機械。