先生、甘い診察してください



私はこれまでにあった事を琉璃ちゃんに話した。




日向くんの告白。


お兄ちゃんの反対。


そして、陽菜ちゃんというライバルの存在。





「……あやちゃん」



全てを聞き終えた琉璃ちゃんは……。






「何で言ってくれなかったのー!!言ってくれれば力になったのにー!!そういう事は真っ先に報告してよー!!」



教室中に響くような大声で叫び、椅子から立ち上がって、私を抱きしめた。


窒息しそう……。




「あー、もう!!悔しいー!!力になりたかったぁ……。ってか、ごめん。気づかなくて…」

「ううん…。謝らないでよ……」



琉璃ちゃんの、その優しい気持ちだけで十分。



良い親友を持ったな、うんうん。



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