先生、甘い診察してください
その日の放課後。
「映画!行く~。あやちゃんと行きたい!」
「よかったぁ……」
医院の奥の休憩室で仲良く雑談してる最中に、さり気なく誘ってみた。
あっさりOK。
「んふふ、デートだね」
「は、はい…!」
盛り上がってるところへ、
「何の話ー?楽しそうだね!俺も入れてよー!」
お約束のように現れる櫻田先生。
この人は空気を読む事を知らないらしい。
「2人デートすんのー?」
ちゃっかり会話を盗み聞きしてたのか……。
「うん、そうだよ~。いいでしょ」
「ちくしょー。羨ましい……。ラブラブじゃん」
リア充が、と悔しそうに櫻田先生は呟いた。