先生、甘い診察してください
「久々に、あやちゃんの方からキスして」
「えぇっ……!!」
智也さんはゆっくりマスクを外しながら、とんでもない要望を。
「最近はキス、僕からばっかだったじゃん。ね?」
「は、い……」
照れるけど、断る理由がない。
ドッキドキの胸を押さえながら、ゆっくり智也さんに顔を近づけた。
―チュッ
触れるだけのキスで精一杯。
なのに……。
「んっ……」
智也さんの手が、私の後頭部に回され、離そうとした唇がまたくっついた。