先生、甘い診察してください
抑えられない感情
【智也side】
変な事をしたせいで、あやちゃんは逃げるように帰って行った。
1人寂しく残されて、ドクターチェアに座ったまま足をプラプラ。
「おーい、どうしたー?あやちゃんが走って帰って行ったぞー」
そこに現れた、救世主。
「……純~!!」
「ぉわっ!!な、何っ!?」
こういう時、大人で経験豊富な純がいてくれてよかった、とつくづく思う。
「へー。今回はそんな事件が。あっそう」
話を聞き終えた純は、何やらニコニコ楽しそう。
笑い事じゃないのに……。
「つまりお前は、あやちゃんにムラムラしてるんだな」
「ちっ、違うっ……」
……違わなくも、ないか。