先生、甘い診察してください


「次の治療は、一週間後がいい?3日後がいい?」

「3日後でお願いします」


3日後、また会える。


楽しみ。



「はい、ご褒美」


この日も飴をくれた。今日はイチゴ飴だった。



「あやちゃんって、イチゴ好きそうだよね。イチゴってイメージがある」


私にそんなイメージが…。



ありがとうございました、とお礼を言って診察台を降りようとして、ある疑問がふと頭の中に浮かんだ。



「あの」

「ん?」


聞いていいか、わからなかったけど…。



「先生って、か、彼女とかいるんですか…?」


恋人、いるのかな…?もしいたら、ショック…。




「彼女は…いない、けど」


先生はキョトンとしてた。




「そうですか。じゃあ、また3日後」

「うん。お大事にね」



恋人がいない。それを聞いて、すごく安心した。



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