先生、甘い診察してください





「はい」



すぐ戻ってきた純が目の前に差し出したのは……。




「避妊具。1ダース、プレゼントするよ」

「……!!!」



箱ごとくれた。


わざわざ、僕のために……。





「ありがとぉ~。大事にする~」


僕のためにここまで……。気持ちが嬉しくて、純に泣きついた。





「……こんなんあげてお礼言われても、あんま嬉しくないな」


当の本人は、苦笑い。





「とにかくそれ、役立ててよ。する時はちゃんとそれ、使用してな」

「う、うん……」




これを使う日は果たしてくるのか。



避妊具の箱を見つめながら、ドキドキ……。




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