先生、甘い診察してください
その声は、甘く、静かに響いた。
「……ダメ?」
首を傾げるその姿は、子犬。
でも中身はきっと…狼さん。
だけど……私は……。
「ダメなわけ……ない、です……」
触れてほしくないわけがない。
ただ……。
「でも…いいんですか?こんな……子供の私で……」
私は経験のない17歳。
所詮は、子供。
「いった……!!」
額に容赦ないデコピンが。
「コラ。そういう事は言わないの。僕はあやちゃんじゃなきゃ、絶対嫌!」
ジーンと、胸が熱くなった。