先生、甘い診察してください






「ごめんね?困らせる事、言って……」




違う……。


困ってるとかじゃ、なくて。






「今言った事、忘れてくれても……」

「あ、あのっ!!」


智也さんの言葉を、遮った。





「私……欲しいって言われて、正直嬉しく…感じました」

「えっ」



決して、飢えてるってわけじゃない。



ただ純粋に嬉しかった。





「わ、私……」




ギュっと、唇を瞑った。


再び沈黙。



智也さんは私が何を言うか、待ってる。







「私、智也さんなら……全然、OKです。私が欲しいなら、今すぐ…あげます」




< 417 / 497 >

この作品をシェア

pagetop