先生、甘い診察してください
「あやちゃんって、優しい子だね。笑顔も、愛嬌があって可愛い。智也先生がゾッコンになるわけだよ」
「め、滅相もない……」
可愛いのは、陽菜ちゃんだよ。
私が男なら絶対こんな可愛い子、放っておかない。
「っ……」
陽菜ちゃんと話してると、また突然吐き気が襲ってきた。
咄嗟に口を手で覆った。
「大丈夫!?」
陽菜ちゃんは多少アタフタしながらも、背中をさすってくれた。
そのおかげか、すぐ吐き気は落ち着いた。
「具合、悪いの?」
「うん。気持ち悪くて…。体もダルいし、食欲もないの。でも酸っぱい物は食べたい」
私の話を聞いて、どういうわけか陽菜ちゃんは驚いたように目を見開いた。