先生、甘い診察してください
診察台に座って、足をプラプラさせながら本題に入った。
「智也さん……実は…」
「ん?なぁに?」
いざ、となると言葉が出てこず……。
「何でもないです。後で言います」
検診の後にしよう、と先延ばしにした。
診察台が倒されて、口の中にミラーが奥に入ってきた途端に。
(っ…ヤバ……)
また、襲ってきた突然の吐き気。
ヤバイ気がして、
「わっ……」
智也さんの手をふり払って、診察室を飛び出したトイレに駆け込んだ。