先生、甘い診察してください
「はい、ど、どうぞ」
家に着いて、部屋に通して、お茶を出した。
「ありがと。相変わらず綺麗にしてるよね」
部屋を渡す琉璃ちゃんを、私はジッと見つめた。
言い出したいのに。
言い出せない。
自然に言おう、とすればするほど、難しくなってくる。
頭がグルグル回る。
あぁ、また気持ちが悪くなってきた……。
「うっ……」
吐き気がして、口元を押さえた。
「大丈夫!?」
琉璃ちゃんは、心配しながらも、背中をさすってくれた。