先生、甘い診察してください




しばらくして、吐き気が落ち着いた。




「あ、あのね…琉璃ちゃん……」



私は重い口を開いた。



琉璃ちゃんは「ん?」と首を傾げながら、私が何を言うのか待ってる。







「実は……」




静かな室内には、小さな声でも妙に大きく聞こえる。











「実は…私、妊娠したの……」




私の発した言葉は、静かに大きく響いた。


静かな室内に震えながら消えていった。





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