先生、甘い診察してください
「ど、どうしよう…」
お風呂に入って、部屋でクローゼットから服を出して睨めっこ。
着て行く服が決まらないよ~。
「無難に、このフリルのスカートかな?いや、こっちのミニスカートかな?」
一緒にお茶に行く。それだけの事なのに、こんなに胸が躍ってるのは…恋の力かな?
たくさんワクワクして、ドキドキして、楽しい気持ちになれるけど、時折切ない気持ちにもなる。
恋って、不思議な魔法だね。
「んー、これで…いいかなぁ」
散々迷った挙句、お気に入りの薄いピンクのワンピースで行く事にした。
―ガチャ
「あや、まだ起きてるの?」
「お兄ちゃんっ!ノックくらいしてよ!」
急に部屋に入ってくるんだもん。ビックリしたぁ。
「服が散乱してるけど…もしかして、明日出かけるの?」
「う、うん。琉璃ちゃんと…」
「そっか。ちゃんと戸締りはしてね?あまり遅くならないように。わかった?」
「うん」
ポンポンと、頭を撫でて、お兄ちゃんは部屋を出て行った。
ごめんなさい。明日は琉璃ちゃんと外出するんじゃないんです。
嘘ついちゃって、ごめんね?