先生、甘い診察してください

人生初のデート?




「変じゃないよね?大丈夫だよね?」


何度も鏡と睨めっこ。



時計を見ると、もうすぐ1時。約束の時間が近づいていた。




私は、どこかで待ち合わせにしようかな~って思ってたんだけど、先生が「家まで迎えに行く!」って言ってくれたので、お迎えに来てもらう事に。


家の場所、わかるんだよね?





「んー、髪の毛…結ぼうかな」


私の髪の毛は、胸くらいまで。基本的に結ばず、下ろしてる。


でもたまには結んでみようっと!




髪の毛をポニーテールにして、水玉模様のシュシュをつけた。




―ピンポーン



チャイムが鳴った。


急いで玄関へと迎い、



「はっ、はいっ!!」


勢いよくドアを開いた。だけど、勢いがつき過ぎて、


「わっ…!」


足元がフラついて転びそうになったのを、



「…おっと、危ない」


先生が私を受け止めたので、転ばずに済んだ。


今の状況をザックリ言うと、私は今、大橋先生の胸の中にすっぽり納まってます。



「ごっ、ごめんなさいっ!」


慌てて離れた。うぅ、恥ずかしい!



「んふふ、元気がいいね~」

「い、いえ…」


あぁ、先生、私服だ。当たり前だけど。



パーカーという、かなり無難でラフな格好。いつもに増して若く見える気がする。




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