BitteR SweeT StrawberrY
「うぅ・・・さすが、ケイのお店のお洋服・・・ほんとに、ゼロが一個多い・・・」

ちょっとがっかりしてそう言ったあたしを、ケイは可笑しそうに笑って見つめると、不意に、あたしのほっぺを両手で包んだ。

「!?」

あたしはハッとして、どぎまぎしながら、穏やかに両目を細めたケイを、じーっと見つめてしまう。

「うぅ・・・ど、どうしたの・・・?」

「ん?おまえ、ほんと可愛いなと思って」

「な、なにそれ!?」

ケイは軽く首を傾けて、そっとあたしの唇に自分の唇を近づける。
あたしは、どきどきしながら、思わず、瞼を閉じてしまった。
息がかかる。
苺を練りこんだ生クリームの唇が、優しくあたしの唇を包み込んで、あたしは、もう、それだけで、すごく幸せな気分になってしまったのだ。

ケイに触ってもらえると嬉しい・・・
こうやってキスしてもらえると、ドキドキして・・・
あたしは、ほんとに、それだけで・・・
それだけで、もう・・・
死んじゃいそう・・・

あたしは、思わず両手を伸ばして、ぎゅうってケイの背中を抱き締めた。
たとえケイが女の人だって・・・
やっぱりあたしは・・・
ケイが好き・・・

ケイが・・・
好きなの・・・

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