BitteR SweeT StrawberrY
【21】~get~
有給休暇も終わり。
その日、あたしは、ケイの部屋から会社へ出勤することになった。
週刊CAP!も発売されて、行方不明の女性会社というのが、あたしではないことを、高田さんの記事は明白に語ってくれていた。
これで変な誤解も解けるかなって・・・・
この時、あたしは・・・
本気で、そう思っていた・・・
でも、現実って、結構厳しいものだなって・・・
その日、あたしは、痛いほどに実感することになった・・・
*
オフィスに来るのは、なんだかとっても久しぶりなような気がしていた。
そのせいなのか、なんなのか・・・
なんだかちょっと違和感があったけど、別段、同僚は変わった様子もなく、「おはようございます」って言うと、みんな、いつものように「おはよう」って返してくれていた。
席について、PCを立ち上げる。
この作業もなんだか久しぶりだ。
でも、立ち上がったPCには、何故か、何通もの社内メールが届いている・・・
あたしは、首をかしげながら、メールを開いて・・・
唖然とした・・・
明らかに他の部署の名前も聞いたことのないような人から、妙な内容のメールが来ていて。
もちろん、一人からじゃなくて、複数の人から。
男の人もいれば女の人もいる・・・
『行方不明なんですか?無断欠勤?やっぱやましいとこでもあるのかな?』
『もう出社してこないんでしょ?どれだけ稼いだんですか?』
『男に貢がせてたの???』
『行方不明のひとってこの子なのか?いるなら返信して~』
『雑誌の取材とか拒否って行方不明なの?』
とても仕事の内容とは思えないような、そんな内容のメール。
中には『ブスのくせに男に貢がせてんじゃねーよ』とか、そんなひどい中傷のメールまで混じってる。
これは一体、どういうことなのかって、あたしは、青くなってその場でフリーズしてしまった。
あたし、何もしてないんだけど・・・・
全然、大輔のしたこととは関係ないはずなんだけど・・・
なんで、こんなメールばっかり着てるんだろう・・・・って、どうしたらいいか判らなくなって、ぎゅって唇を噛み締めた。
あたしは、何も悪いことなんかしてないし、やましいこともしてない。
このメールを上司に報告するべきか否か・・・・
そう考えて・・・・
あたしは、とりあえず、メールの受信BOXを閉じた。
落ち着こう。
勘違いされるような記事が雑誌に載ったばっかりだから、仕方ない・・・・
でも、高田さんの記事は違うから・・・
あの記事のことを知ってる人がいれば・・・
誤解も、解けるはず・・・
うん・・・
とりあえず、ここは我慢しよう・・・
青い顔をしながら、そうやって自分を励ましてたあたし。
そんなあたしだったけど、やっぱりどこか様子がおかしかったのか、隣の席の同僚が声をかけてくれる。
「押野さん?どうしたの?」
あたしは、ハッとして、同僚の顔を振り返ると、首を横に振って、おかしな笑いをしてしまった。
「ああ・・・いえ!なんでも、ないです!」
「そう・・・ならいいんだけど・・・」
同僚は、ちょっとだけ心配そうな顔をしたあと、にっこり笑ってくれて、そのまま仕事に戻った。
あたしは、同僚に気付かれないように、一度大きく深呼吸すると、とりあえず、貯まっている仕事をこなすことにした。
仕事に集中すれば、多分、余計なことは考えないから、休んだ分を取り戻すためにも、仕事しよう・・・
その日、あたしは、ケイの部屋から会社へ出勤することになった。
週刊CAP!も発売されて、行方不明の女性会社というのが、あたしではないことを、高田さんの記事は明白に語ってくれていた。
これで変な誤解も解けるかなって・・・・
この時、あたしは・・・
本気で、そう思っていた・・・
でも、現実って、結構厳しいものだなって・・・
その日、あたしは、痛いほどに実感することになった・・・
*
オフィスに来るのは、なんだかとっても久しぶりなような気がしていた。
そのせいなのか、なんなのか・・・
なんだかちょっと違和感があったけど、別段、同僚は変わった様子もなく、「おはようございます」って言うと、みんな、いつものように「おはよう」って返してくれていた。
席について、PCを立ち上げる。
この作業もなんだか久しぶりだ。
でも、立ち上がったPCには、何故か、何通もの社内メールが届いている・・・
あたしは、首をかしげながら、メールを開いて・・・
唖然とした・・・
明らかに他の部署の名前も聞いたことのないような人から、妙な内容のメールが来ていて。
もちろん、一人からじゃなくて、複数の人から。
男の人もいれば女の人もいる・・・
『行方不明なんですか?無断欠勤?やっぱやましいとこでもあるのかな?』
『もう出社してこないんでしょ?どれだけ稼いだんですか?』
『男に貢がせてたの???』
『行方不明のひとってこの子なのか?いるなら返信して~』
『雑誌の取材とか拒否って行方不明なの?』
とても仕事の内容とは思えないような、そんな内容のメール。
中には『ブスのくせに男に貢がせてんじゃねーよ』とか、そんなひどい中傷のメールまで混じってる。
これは一体、どういうことなのかって、あたしは、青くなってその場でフリーズしてしまった。
あたし、何もしてないんだけど・・・・
全然、大輔のしたこととは関係ないはずなんだけど・・・
なんで、こんなメールばっかり着てるんだろう・・・・って、どうしたらいいか判らなくなって、ぎゅって唇を噛み締めた。
あたしは、何も悪いことなんかしてないし、やましいこともしてない。
このメールを上司に報告するべきか否か・・・・
そう考えて・・・・
あたしは、とりあえず、メールの受信BOXを閉じた。
落ち着こう。
勘違いされるような記事が雑誌に載ったばっかりだから、仕方ない・・・・
でも、高田さんの記事は違うから・・・
あの記事のことを知ってる人がいれば・・・
誤解も、解けるはず・・・
うん・・・
とりあえず、ここは我慢しよう・・・
青い顔をしながら、そうやって自分を励ましてたあたし。
そんなあたしだったけど、やっぱりどこか様子がおかしかったのか、隣の席の同僚が声をかけてくれる。
「押野さん?どうしたの?」
あたしは、ハッとして、同僚の顔を振り返ると、首を横に振って、おかしな笑いをしてしまった。
「ああ・・・いえ!なんでも、ないです!」
「そう・・・ならいいんだけど・・・」
同僚は、ちょっとだけ心配そうな顔をしたあと、にっこり笑ってくれて、そのまま仕事に戻った。
あたしは、同僚に気付かれないように、一度大きく深呼吸すると、とりあえず、貯まっている仕事をこなすことにした。
仕事に集中すれば、多分、余計なことは考えないから、休んだ分を取り戻すためにも、仕事しよう・・・