BitteR SweeT StrawberrY
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タクシーの運転手さんは、雨も降ってないのにびしょ濡れのあたしを見て、すごく驚いていた。
まぁ、普通は驚く所だよね・・・
ケイの部屋まで辿りつくと、もちろん、まだケイは帰ってきてない。
だけど、玄関のドアを開けたとたん、急に冷静に戻ったあたしは、あたしってばなんて凄いことをしてしまったんだろうと、思わず、その場に座り込んでしまった。
いくら腹が立ったからと言って、仮にも職場の先輩と後輩にキレてしまったのだから、明日からの仕事が、ものすごく思いやられる・・・
あたしは、はぁって大きくため息をつくと・・・終ったことをくどくど考えても仕方ないと思って、とりあえず、お風呂に入ることにした。
お風呂に入って服を着替えたあたしは、ミルクティーを煎れながら、そういえば、明日はケイの病院の日だったな~なんて、そんなことを思った。
今、ケイが受けてる治療は、抗がん剤と放射線の二種類で、抗がん剤治療の方は、極小量抗がん剤療法というらしい・・・
まだ一部の病院でしか行っていない方法で、試験的にやってみましょうかっていうことで、本人も承諾してそれにしてもらったと言っていた。
抗がん剤はがん細胞を死滅させるけど、それと一緒に正常な細胞までも殺してしまって、例えば仮にがんは消えたとしても、正常な免疫細胞までも殺してしまうから、感染症とか、万が一の再発の時に、免疫が働かなくて、逆に患者さんの死期を早めてしまうときもあるらしい・・
それで、抗がん剤の量を最低限にして、正常な免疫細胞を殺さないようにしながら、免疫と高める薬とか併用する治療法だということだ・・・
でも、もちろんリスクもあって、抗がん剤の量が少ない分、がん細胞が死なない可能性もあるし、免疫力が上がらないとガンには対抗できない・・・
ケイはそういうリスクも承知して、そうしてもらったって言ってた。
だからあたしは、毎日毎日、免疫力を上げる料理を頑張って作ってる。
病気に勝って欲しいから・・・
生きて欲しいから・・・
あたしにできる精一杯のことはしてあげたい。
そうやって毎日生活してるんだもん、今日みたいに、暇人にキレたってバチは当たらないよね!
あたしは一人で頷きながら、ミルクティーの入ったマグカップを持って、とりあえず休憩。テレビをつけて、ニュースを見て少ししたら、ご飯を作ろう。
ケイは今日、何時に帰ってくるかなぁ?
メールしてみようかな?
そう思った時だった・・・・
バックの中に入れっぱなしだった携帯が、メールの着信を知らせる着メロを響かせたのだ。
ケイかな?って思って、ちょっとだけ嬉しくなったあたしは、リビングの床から立ち上がって、バックの中の携帯を手に取った。
携帯を開いて、メールの受信BOXを開く。
すると・・・
送信者のところに、見たことのないアドレスが記載されていて・・・あたしは、思わず首を傾げたのだった。
「誰?これ?スパムかな?」
とりあえず、本文を読んでみる。
『優子ちゃん、助けて・・・
ほんとにごめん、ごめんね。
だから・・・助けて・・・・
会ってくれないかな・・・?
俺、どうしたらいいか・・・もうわからない。
もう死ぬしかないかも・・・
助けて・・・』
それを読んだ瞬間、あたしは、ぎょっとした。
タクシーの運転手さんは、雨も降ってないのにびしょ濡れのあたしを見て、すごく驚いていた。
まぁ、普通は驚く所だよね・・・
ケイの部屋まで辿りつくと、もちろん、まだケイは帰ってきてない。
だけど、玄関のドアを開けたとたん、急に冷静に戻ったあたしは、あたしってばなんて凄いことをしてしまったんだろうと、思わず、その場に座り込んでしまった。
いくら腹が立ったからと言って、仮にも職場の先輩と後輩にキレてしまったのだから、明日からの仕事が、ものすごく思いやられる・・・
あたしは、はぁって大きくため息をつくと・・・終ったことをくどくど考えても仕方ないと思って、とりあえず、お風呂に入ることにした。
お風呂に入って服を着替えたあたしは、ミルクティーを煎れながら、そういえば、明日はケイの病院の日だったな~なんて、そんなことを思った。
今、ケイが受けてる治療は、抗がん剤と放射線の二種類で、抗がん剤治療の方は、極小量抗がん剤療法というらしい・・・
まだ一部の病院でしか行っていない方法で、試験的にやってみましょうかっていうことで、本人も承諾してそれにしてもらったと言っていた。
抗がん剤はがん細胞を死滅させるけど、それと一緒に正常な細胞までも殺してしまって、例えば仮にがんは消えたとしても、正常な免疫細胞までも殺してしまうから、感染症とか、万が一の再発の時に、免疫が働かなくて、逆に患者さんの死期を早めてしまうときもあるらしい・・
それで、抗がん剤の量を最低限にして、正常な免疫細胞を殺さないようにしながら、免疫と高める薬とか併用する治療法だということだ・・・
でも、もちろんリスクもあって、抗がん剤の量が少ない分、がん細胞が死なない可能性もあるし、免疫力が上がらないとガンには対抗できない・・・
ケイはそういうリスクも承知して、そうしてもらったって言ってた。
だからあたしは、毎日毎日、免疫力を上げる料理を頑張って作ってる。
病気に勝って欲しいから・・・
生きて欲しいから・・・
あたしにできる精一杯のことはしてあげたい。
そうやって毎日生活してるんだもん、今日みたいに、暇人にキレたってバチは当たらないよね!
あたしは一人で頷きながら、ミルクティーの入ったマグカップを持って、とりあえず休憩。テレビをつけて、ニュースを見て少ししたら、ご飯を作ろう。
ケイは今日、何時に帰ってくるかなぁ?
メールしてみようかな?
そう思った時だった・・・・
バックの中に入れっぱなしだった携帯が、メールの着信を知らせる着メロを響かせたのだ。
ケイかな?って思って、ちょっとだけ嬉しくなったあたしは、リビングの床から立ち上がって、バックの中の携帯を手に取った。
携帯を開いて、メールの受信BOXを開く。
すると・・・
送信者のところに、見たことのないアドレスが記載されていて・・・あたしは、思わず首を傾げたのだった。
「誰?これ?スパムかな?」
とりあえず、本文を読んでみる。
『優子ちゃん、助けて・・・
ほんとにごめん、ごめんね。
だから・・・助けて・・・・
会ってくれないかな・・・?
俺、どうしたらいいか・・・もうわからない。
もう死ぬしかないかも・・・
助けて・・・』
それを読んだ瞬間、あたしは、ぎょっとした。