BitteR SweeT StrawberrY
切羽詰ったようなその文面で、あたしは、この見知らぬアドレスの相手が誰か、すぐにわかった。
これは・・・
これを送ってきたのは・・・
大輔だ・・・

一瞬、あたしの頭の中はパニックになった。
行方不明になっている大輔からの突然のメール。
一体どこからこのメールを打ってきたのか、あたしには全然判らないけど・・・
死ぬしかないとか書かれてしまったら、普通は気になるに決まってる。
決まってるけど・・・
助けてって・・・
一体何をどうして欲しいのか、あたしにはさっぱり判らない。
どうしよう・・・・
どうしたらいいだろう・・・
パニックになった頭であたしは考える。
まずは、大輔からメールが来たことを、誰かに伝えるべきかもしれない。
誰に伝えよう。

ご両親?
警察?
うーん・・・
先にケイに連絡しようか・・・・

ああ!どうしよう!
どうしたらいいだろう!!
うーん・・・・
その前に、このメールに返事をしてあげるべきなの?
どうなの?
どうしたらいいだろう?
うーん・・・

あたしは携帯を握ったまま、しばらくフリーズ。

とりあえず、冷静になろう・・・
冷静に・・・
そう思って、あたしは、床におきっぱなしのマグカップを持ち上げて、ミルクティーを一口飲んだ。

そういえば・・・
高田さんも、もし、大輔から連絡が来たら、自分に教えて欲しいと言っていた。
うーん・・・
どこに連絡しよう・・・
どうしよう・・・
うーん・・・
携帯を握ったまま、しばらく考えこんで・・・
とりあえず、あたしは、そのメールアドレスに、返事を返すことにした。
もし、ほんとに会うことになったら・・・
その時は、まず警察に連絡して・・・
それから、ケイに連絡して・・・
一応・・・高田さんにも・・・
連絡してみようかな・・・・
うん・・・そうしよう・・・

そう思って、あたしは、返信ボタンを押したのだった。

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