BitteR SweeT StrawberrY
あたしは、携帯を閉じながら、隣にいるケイに振り返る。
「高田さん、今来るって」
「そっか・・・とりあえず、元彼にメールしてみ?居場所わからないと、おまえだって会いにいくにいけないだろ?」
ケイが唇で笑いながら、落ち着いた声でそう言った。
あたしは、そんなケイにニコって笑って見せると、素直に頷いてみる。
「うん、そだね」
あたしは、握っていた携帯をもう一度開いて、大輔に到着を知らせるメールを打ってみた。
そのメールの返事は、高田さんがここに来るよりも早く、あたしの手元に戻ってきた。
『優子ちゃん・・・
ありがとう・・・・
なんだか、ちょっと安心したよ・・・
今・・・・そっちに向かうから・・・・
20分ぐらいかかると思うけど・・・』
それに対して、あたしはすぐに返信する。
『大丈夫だよ。
じゃあ・・・どこかでコーヒー飲もうか?
うんと・・・・オーパの二階にある、喫茶店で待ってるね』
大輔は、一人でいることがよほど不安だったのか、本当に、びっくりするぐらいの早さでメールに返事を返してくる。
あたしの提案をそのままでいいって、そう返事が返ってきた。
あたしは、メールの文面を見つめたまま、隣にいるケイにこう言った。
「ケイ、二階の喫茶店で待ち合わせた・・・」
「そっか・・・オレの顔は、おまえの元彼にバレてるからな・・・地下のベックスあたりで待ってるよ」
「うん・・・空メールするから、そしたら、話し終わったと思って」
「うん」
ケイは頷いて、小さく笑うと、あたしの髪にすって手を伸ばして、可愛がるように撫でてくれる。
そうやってもらうと、あたしも不思議と安心してしまって、これから、上手に大輔を説得できそうな気になってくるんだから・・・
ケイって、やっぱりすごいよね・・・って、そんなことを思ってしまう。
ちょうどその時、あたしの背中の方で、あたしの名前を呼ぶ女の人の声がした。
「押野さん!」
あたしと、そしてケイが声のしたほうに振り返ると、そこには、パンツスーツ姿の高田さんが立っていた。
高田さんは、なんだか真剣な表情をして、あたしのところに歩いてくると、きちんと背筋を伸ばして、こう言ったのだ。
「連絡ありがとう。いい記事にするよ。正確に書くから、安心して会ってきて」
高田さんが、あんまりにも真剣な顔であたしを見つめるから、あたしも思わず、ものすごく真剣な顔になって、「はい」って答えて会釈する。
そんなあたしに、ICレコーダーを渡しながら、高田さんも、何故かあたしに向かってぺこって会釈してくれる。
そんなあたしたちの様子を見て、何故か、傍らのケイがぷって吹きだした。
「ちょっと!おまえら、何やってんの?見合いじゃないんだから」
可笑しそうにくすくすと笑うケイを、高田さんがハッと振り返る。
そして、あれ?って顔をして、まじまじと、あたしとケイの顔を交互に見つめ返したのだった。
「あ!ご、ごめんなさい・・・男の人かと思った!
押野さんの新しい彼氏かと思ったら・・・女の人?」
うん・・・なんというか、思った通りの言葉だなって思って、こんな時だっていうのに、あたしも思わずぷって吹きだしてしまう。
「ですです。あたしのこと心配してくれて、ついてきてくれたんです・・・」
「ああ・・・お友達ね」
高田さんはそう言って苦笑する。
「高田さん、今来るって」
「そっか・・・とりあえず、元彼にメールしてみ?居場所わからないと、おまえだって会いにいくにいけないだろ?」
ケイが唇で笑いながら、落ち着いた声でそう言った。
あたしは、そんなケイにニコって笑って見せると、素直に頷いてみる。
「うん、そだね」
あたしは、握っていた携帯をもう一度開いて、大輔に到着を知らせるメールを打ってみた。
そのメールの返事は、高田さんがここに来るよりも早く、あたしの手元に戻ってきた。
『優子ちゃん・・・
ありがとう・・・・
なんだか、ちょっと安心したよ・・・
今・・・・そっちに向かうから・・・・
20分ぐらいかかると思うけど・・・』
それに対して、あたしはすぐに返信する。
『大丈夫だよ。
じゃあ・・・どこかでコーヒー飲もうか?
うんと・・・・オーパの二階にある、喫茶店で待ってるね』
大輔は、一人でいることがよほど不安だったのか、本当に、びっくりするぐらいの早さでメールに返事を返してくる。
あたしの提案をそのままでいいって、そう返事が返ってきた。
あたしは、メールの文面を見つめたまま、隣にいるケイにこう言った。
「ケイ、二階の喫茶店で待ち合わせた・・・」
「そっか・・・オレの顔は、おまえの元彼にバレてるからな・・・地下のベックスあたりで待ってるよ」
「うん・・・空メールするから、そしたら、話し終わったと思って」
「うん」
ケイは頷いて、小さく笑うと、あたしの髪にすって手を伸ばして、可愛がるように撫でてくれる。
そうやってもらうと、あたしも不思議と安心してしまって、これから、上手に大輔を説得できそうな気になってくるんだから・・・
ケイって、やっぱりすごいよね・・・って、そんなことを思ってしまう。
ちょうどその時、あたしの背中の方で、あたしの名前を呼ぶ女の人の声がした。
「押野さん!」
あたしと、そしてケイが声のしたほうに振り返ると、そこには、パンツスーツ姿の高田さんが立っていた。
高田さんは、なんだか真剣な表情をして、あたしのところに歩いてくると、きちんと背筋を伸ばして、こう言ったのだ。
「連絡ありがとう。いい記事にするよ。正確に書くから、安心して会ってきて」
高田さんが、あんまりにも真剣な顔であたしを見つめるから、あたしも思わず、ものすごく真剣な顔になって、「はい」って答えて会釈する。
そんなあたしに、ICレコーダーを渡しながら、高田さんも、何故かあたしに向かってぺこって会釈してくれる。
そんなあたしたちの様子を見て、何故か、傍らのケイがぷって吹きだした。
「ちょっと!おまえら、何やってんの?見合いじゃないんだから」
可笑しそうにくすくすと笑うケイを、高田さんがハッと振り返る。
そして、あれ?って顔をして、まじまじと、あたしとケイの顔を交互に見つめ返したのだった。
「あ!ご、ごめんなさい・・・男の人かと思った!
押野さんの新しい彼氏かと思ったら・・・女の人?」
うん・・・なんというか、思った通りの言葉だなって思って、こんな時だっていうのに、あたしも思わずぷって吹きだしてしまう。
「ですです。あたしのこと心配してくれて、ついてきてくれたんです・・・」
「ああ・・・お友達ね」
高田さんはそう言って苦笑する。