BitteR SweeT StrawberrY
美保の反応は、いたって正常な反応だと思う。
だって、やっぱり、女が女を好きだなんて、ちょっと、おかしいよね。
もし、これで、美保が、あたしのこと、友達として許せないっていうなら、それはそれで、仕方のないことだと思う。
確かに、常識的にはおかしなことだし、以前のあたしだって、女が女を本気で好きになるなんて、そんなことあり得ないと思ってた。
だけど、実際に、こんなに、自分の世界が変わってしまうぐらい好きになってしまったんだから、もうしょうがない・・・
美保は、神妙な顔つきをしてるあたしに、ふと目を向けると、やっぱり神妙な顔をして、こう言った。
「あの・・・優ちゃん・・・あの人は、バイト先の店長さんは・・・その、そういう系統の人なの?」
「うーん・・・・そんなことはないみたいだよ。
ただ、自分は、男でも女でも愛せるって言ってた。
前、ケイが付き合ってたのは・・・その、美保が見たあのイケメンさんというか、佐野さんだし・・・」
「バイセクシャル・・・・・?」
「っていうのかな?でも、ケイはいたって、普通の人だよ・・・
だけど、世界が広いっていうか、視野が大きいっていうか・・・
とにかく、すごい人で、カッコよくて・・・
男とか女とか、そういうの超越しちゃってる人」
「・・・・・・そうか・・・・・・」
「うん・・・・」
「店長さんは、優ちゃんのこと・・・・好き、なの?」
「うーん・・・・好きって言ってくれる・・・・」
「優ちゃんも、もちろん好きなんだよね?」
「うん・・・・
人としても、同性としても、異性としても・・・すごく好きで。
本当に垣根がないぐらいすごい人で・・・尊敬してるし、ほんとに、ほんとに好きだよ」
「・・・・・真剣なんだね?」
「うん・・・・・」
「そっか・・・・」
そう言って、美保はまた、少しの間黙りこんだ。
そして、ふと、顔を上げると、あたしに向かって、何故か、にっこりと微笑んでくれたのだ。
「うん・・・優ちゃんが、真剣に、あの人のこと好きで、あの人も、優ちゃんのこと好きなら、それでいいと思う・・・・
確かに、下手な男よりカッコイイしね!
優ちゃんが、そこまで言える人なんだから、いいと思うよ」
「うん・・・・ありがとう」
あたしは、そんな美保に向かって、思い切り素直な笑顔を浮かべてしまった。
美保は、ちょっとだけ困ったように、でも、ちょっとだけ安心したみたいに、あたしに笑顔を返してくれる。
「驚いた~・・・そうだったんだね・・・でもね、思ったよ」
「なにが?」
「あたしが村木さんのこと聞いたときは、そんなにはっきり好きだとか言わなかったのに・・・
優ちゃん、今、すごくはっきりと、店長さん好きだって言ったから・・・
優ちゃんが、なんだか強くなったなって思ったのは、そのせいだったんだね・・・
堅物というか、真面目すぎるというか、なんだか変なところで融通効かない優ちゃんが、そこまでいうなんて・・・わたし、驚いたよ~」
「え~!?なにそれ褒めてるの!?」
「褒めてるよ!!!優ちゃんが、なんか変わったのは・・・悪い意味じゃなくて、良い意味でね・・・
変わったのは、そのせいだったんだね・・・・」
「変わったかな?」
「変わったよ~・・・すごくはっきり意見言うもん!そこまで優ちゃん変えたあの人は、ほんとに、優ちゃんの言う通り、すごい人なんだね・・・」
「すごい人だよ。ほんとに!」
「嬉しそうだね。でも、そういう優ちゃんの顔見たら、ほんとに、なんだか安心したよ」
美保はそう言って、もう一度にっこり笑うと、すっと手を伸ばして、まるであたしを励ますようにぎゅってあたしの手を握った。
ちょっとの間を置いて、美保は言う。
「頑張ってね!新しい仕事も、恋も・・・・」
「うん・・・・頑張るよ。お店、たまには遊びにきてね!」
「いくよ~~~~!だって、あのお店、センス良い服いっぱいあるもん!
それに・・・」
「うん?」
「ジェイドくん似の店長さんいるしね!」
あはは!って、美保がおかしそうに笑うから、あたしもついつい笑ってしまった。
ありがとう・・・
美保・・・
あたしは、心の中で何度も美保にお礼を言って、もう一度、美保に笑ってみせたのだった。
だって、やっぱり、女が女を好きだなんて、ちょっと、おかしいよね。
もし、これで、美保が、あたしのこと、友達として許せないっていうなら、それはそれで、仕方のないことだと思う。
確かに、常識的にはおかしなことだし、以前のあたしだって、女が女を本気で好きになるなんて、そんなことあり得ないと思ってた。
だけど、実際に、こんなに、自分の世界が変わってしまうぐらい好きになってしまったんだから、もうしょうがない・・・
美保は、神妙な顔つきをしてるあたしに、ふと目を向けると、やっぱり神妙な顔をして、こう言った。
「あの・・・優ちゃん・・・あの人は、バイト先の店長さんは・・・その、そういう系統の人なの?」
「うーん・・・・そんなことはないみたいだよ。
ただ、自分は、男でも女でも愛せるって言ってた。
前、ケイが付き合ってたのは・・・その、美保が見たあのイケメンさんというか、佐野さんだし・・・」
「バイセクシャル・・・・・?」
「っていうのかな?でも、ケイはいたって、普通の人だよ・・・
だけど、世界が広いっていうか、視野が大きいっていうか・・・
とにかく、すごい人で、カッコよくて・・・
男とか女とか、そういうの超越しちゃってる人」
「・・・・・・そうか・・・・・・」
「うん・・・・」
「店長さんは、優ちゃんのこと・・・・好き、なの?」
「うーん・・・・好きって言ってくれる・・・・」
「優ちゃんも、もちろん好きなんだよね?」
「うん・・・・
人としても、同性としても、異性としても・・・すごく好きで。
本当に垣根がないぐらいすごい人で・・・尊敬してるし、ほんとに、ほんとに好きだよ」
「・・・・・真剣なんだね?」
「うん・・・・・」
「そっか・・・・」
そう言って、美保はまた、少しの間黙りこんだ。
そして、ふと、顔を上げると、あたしに向かって、何故か、にっこりと微笑んでくれたのだ。
「うん・・・優ちゃんが、真剣に、あの人のこと好きで、あの人も、優ちゃんのこと好きなら、それでいいと思う・・・・
確かに、下手な男よりカッコイイしね!
優ちゃんが、そこまで言える人なんだから、いいと思うよ」
「うん・・・・ありがとう」
あたしは、そんな美保に向かって、思い切り素直な笑顔を浮かべてしまった。
美保は、ちょっとだけ困ったように、でも、ちょっとだけ安心したみたいに、あたしに笑顔を返してくれる。
「驚いた~・・・そうだったんだね・・・でもね、思ったよ」
「なにが?」
「あたしが村木さんのこと聞いたときは、そんなにはっきり好きだとか言わなかったのに・・・
優ちゃん、今、すごくはっきりと、店長さん好きだって言ったから・・・
優ちゃんが、なんだか強くなったなって思ったのは、そのせいだったんだね・・・
堅物というか、真面目すぎるというか、なんだか変なところで融通効かない優ちゃんが、そこまでいうなんて・・・わたし、驚いたよ~」
「え~!?なにそれ褒めてるの!?」
「褒めてるよ!!!優ちゃんが、なんか変わったのは・・・悪い意味じゃなくて、良い意味でね・・・
変わったのは、そのせいだったんだね・・・・」
「変わったかな?」
「変わったよ~・・・すごくはっきり意見言うもん!そこまで優ちゃん変えたあの人は、ほんとに、優ちゃんの言う通り、すごい人なんだね・・・」
「すごい人だよ。ほんとに!」
「嬉しそうだね。でも、そういう優ちゃんの顔見たら、ほんとに、なんだか安心したよ」
美保はそう言って、もう一度にっこり笑うと、すっと手を伸ばして、まるであたしを励ますようにぎゅってあたしの手を握った。
ちょっとの間を置いて、美保は言う。
「頑張ってね!新しい仕事も、恋も・・・・」
「うん・・・・頑張るよ。お店、たまには遊びにきてね!」
「いくよ~~~~!だって、あのお店、センス良い服いっぱいあるもん!
それに・・・」
「うん?」
「ジェイドくん似の店長さんいるしね!」
あはは!って、美保がおかしそうに笑うから、あたしもついつい笑ってしまった。
ありがとう・・・
美保・・・
あたしは、心の中で何度も美保にお礼を言って、もう一度、美保に笑ってみせたのだった。