BitteR SweeT StrawberrY
*
美保とおしゃべりをしながら、ご飯を食べてレストランを出て、結構長居したな~と思って時計を見ると、8時45分。
うむ・・・
ケイ・・・
もう、仕事終わったかなぁ・・・
なんだか、ちょっと図々しいかな、とも思ったけど、あたしは、美保と別れてから、ちょっとだけ・・・ケイのお店に寄ることにした。
手ぶらで行くのもなんだし、コンビニで飲み物とお菓子を買って、あたしは、無駄にどきどきしながら、「CLOSED」のプレートがかかったお店を覗く。
中では、新城さんと真帆ちゃんが、閉店作業をしているみたいだった。
あたしが、こんこんってショウウィンドウを叩くと、掃除をしていた新城さんが気付いて、にっこりと笑いながらドアを開けてくれる。
「こんばんは~お疲れさま~!近くで食事してたから、差し入れもってきたよぉ」
あたしはそう言って、コンビニの袋を新城さんに渡す。
「おお!優さんナイス!結構腹減ってた!」
新城さんはそう言って、なんだか嬉しそうにコンビニの袋を受け取ってくれる。
「マホちー!差し入れだって!」
新城さんが、レジ周りの片付けをしていた真帆ちゃんにそう声をかけると、真帆ちゃんは、ぴくっと動きを止めて・・・
うつむいたまま、あたしの目の前に立つと。
丁寧にお辞儀・・・・
「優子さま・・・あり難き幸せにごさいます」
「いやいやいや!そんなに丁寧にお礼されるものでもないから!」
あたしは、おもわず苦笑した。
真帆ちゃんのこのノリには、まだちょっとついていけないけど、この子はやっぱりいい子だと思う。
「今日は忙しかった?」
「いたって普通でございました」
真帆ちゃんはそう答えると、新城さんの持ってる袋の中身を覗いて、「新城さま・・・紅茶は私にお与えくださいましね」と一言。
新城さんはあははって笑って、「かしこまりました、お嬢様!」と答える。
「執事ごっこですね、わかります」
真帆ちゃんはそう言って、ふと、顔を上げると、あの華やかな笑顔であたしを見た。
真帆ちゃんのこの笑顔は、ほんとにいい笑顔で、こうやって笑えば、きっと、お客さんにも印象いいよね。
あたしはにっこり笑ってから、ふと、ケイの姿を探してお店の中を見回す。
「あれ?ケイは?」
「ああ、ケイさんなら今ヤードだよ。珍しいお客さんが来てるけどね。
優さんも挨拶してきたら?」
新城さんはさらっとそんなことを言って、いつものようににっこり笑う。
「え?」
あたしは、一瞬きょとんとしてしまったけど、「あぁ・・・そっか、じゃ行ってくる」って答えて、お店の端にあるストックヤードへと、足を進めたのだった。
新城さんと真帆ちゃんは、閉店作業に戻る。
あたしは、なんだかそわそわしながら、ストックヤードのドア前に立つ。
よく締まりきってないドアの隙間から、ちらっと、中の様子が見えた。
「こんばんは」って声をかけ様とした瞬間、中から、男の人の真剣な響きのする声が聞こえてきて、あたしは、ハッと言葉を止める。
美保とおしゃべりをしながら、ご飯を食べてレストランを出て、結構長居したな~と思って時計を見ると、8時45分。
うむ・・・
ケイ・・・
もう、仕事終わったかなぁ・・・
なんだか、ちょっと図々しいかな、とも思ったけど、あたしは、美保と別れてから、ちょっとだけ・・・ケイのお店に寄ることにした。
手ぶらで行くのもなんだし、コンビニで飲み物とお菓子を買って、あたしは、無駄にどきどきしながら、「CLOSED」のプレートがかかったお店を覗く。
中では、新城さんと真帆ちゃんが、閉店作業をしているみたいだった。
あたしが、こんこんってショウウィンドウを叩くと、掃除をしていた新城さんが気付いて、にっこりと笑いながらドアを開けてくれる。
「こんばんは~お疲れさま~!近くで食事してたから、差し入れもってきたよぉ」
あたしはそう言って、コンビニの袋を新城さんに渡す。
「おお!優さんナイス!結構腹減ってた!」
新城さんはそう言って、なんだか嬉しそうにコンビニの袋を受け取ってくれる。
「マホちー!差し入れだって!」
新城さんが、レジ周りの片付けをしていた真帆ちゃんにそう声をかけると、真帆ちゃんは、ぴくっと動きを止めて・・・
うつむいたまま、あたしの目の前に立つと。
丁寧にお辞儀・・・・
「優子さま・・・あり難き幸せにごさいます」
「いやいやいや!そんなに丁寧にお礼されるものでもないから!」
あたしは、おもわず苦笑した。
真帆ちゃんのこのノリには、まだちょっとついていけないけど、この子はやっぱりいい子だと思う。
「今日は忙しかった?」
「いたって普通でございました」
真帆ちゃんはそう答えると、新城さんの持ってる袋の中身を覗いて、「新城さま・・・紅茶は私にお与えくださいましね」と一言。
新城さんはあははって笑って、「かしこまりました、お嬢様!」と答える。
「執事ごっこですね、わかります」
真帆ちゃんはそう言って、ふと、顔を上げると、あの華やかな笑顔であたしを見た。
真帆ちゃんのこの笑顔は、ほんとにいい笑顔で、こうやって笑えば、きっと、お客さんにも印象いいよね。
あたしはにっこり笑ってから、ふと、ケイの姿を探してお店の中を見回す。
「あれ?ケイは?」
「ああ、ケイさんなら今ヤードだよ。珍しいお客さんが来てるけどね。
優さんも挨拶してきたら?」
新城さんはさらっとそんなことを言って、いつものようににっこり笑う。
「え?」
あたしは、一瞬きょとんとしてしまったけど、「あぁ・・・そっか、じゃ行ってくる」って答えて、お店の端にあるストックヤードへと、足を進めたのだった。
新城さんと真帆ちゃんは、閉店作業に戻る。
あたしは、なんだかそわそわしながら、ストックヤードのドア前に立つ。
よく締まりきってないドアの隙間から、ちらっと、中の様子が見えた。
「こんばんは」って声をかけ様とした瞬間、中から、男の人の真剣な響きのする声が聞こえてきて、あたしは、ハッと言葉を止める。