BitteR SweeT StrawberrY
【13】~ra~
ケイはあたしに、「好き」と言ってくれた。
だからと言って、付き合うと付き合わないとか、決してそう言う意味じゃないと思う。
ケイとあたしの「好き」の価値観はきっとズレてる。
だけど…
それでもあたしは、ケイに「好き」だって言ってもらえて、すごく、嬉しかった…
平凡なあたしが、非凡なケイに「好き」だって言ってもらえること自体が、きっと奇跡に近いと思うから。
あたしは、ケイが好き。
同じ女だけど…
好きなものは好きなんだから…
もう、しょうがない…
でも、あたしの心には、まだ佐野さんの事が引っかかってた。
パートナーでライバルで恋人だった、ケイと佐野さん…
一体、何があって、二人が恋人関係を解消したのか、あたしには、その理由が、全然、なにも思い浮かばなかった。
そんな事を考えてると、あたしは無駄に落ち込んでくる…
だから、考えるのやめよう…
そんなに事考えて落ち込む前に…
そう…
大輔のこと考えないと…
大輔は、美保が言うように、やっぱり、浮気、してるのかな?
*
日曜日のバイトは、午後3時からだった。
スタッフのシフトを決めているのは、いつも新城さんだって、本人が言っていた。
「優さん、月曜は仕事なのに、なんか閉店までとか入れちゃってごめんね~」
それが、出勤してきたあたしに新城さんが言った一言だった。
あたしは大きく首を横に振って、「全然大丈夫です!」って答えて、タイムカードを押して、ストックヤードに行く。
そしてまた、黙々と検品作業を開始したのだ。
フロアには結構な数のお客さんがいるみたいで、ドアの向こうに響く足音は、ひっきり無しだった。
ケイのお店のお洋服はカッコイイし、可愛いのも沢山揃ってる。
あたしは、検品で段ボールの中のお洋服をみるたび、「これ可愛い!やだ、こっちも可愛い!」とか、一人で騒いでいる訳だから…
うん…
我ながら、根暗だと思う…
伝票を片手に、段ボールの中身を調べて、検品済の棚に戻す。
そんな作業をしていたら、なんだか、時間なんて直ぐに過ぎてしまうのだ。
気付いたら、時間はもう夕方の6時。
さすがに、フロアの足音も少し減ってきた。
平日だと、この時間辺りに、会社帰りの人とか学生さんとかで、結構お客さんが増えるみたいだけど、今日は日曜日だから、この時間からは、少しお客さんも減っていくかも。
そんな事を思いながら、腕時計を眺めていると、ぎ~って音がして、ストックヤードの扉が開いた。
あたしはハッとして、ドアに振り返る。
「お…未検品、だいぶはけたな?お疲れ」
感心してるような響きのする、ハスキーな声が、あたしにそう言った。
だからと言って、付き合うと付き合わないとか、決してそう言う意味じゃないと思う。
ケイとあたしの「好き」の価値観はきっとズレてる。
だけど…
それでもあたしは、ケイに「好き」だって言ってもらえて、すごく、嬉しかった…
平凡なあたしが、非凡なケイに「好き」だって言ってもらえること自体が、きっと奇跡に近いと思うから。
あたしは、ケイが好き。
同じ女だけど…
好きなものは好きなんだから…
もう、しょうがない…
でも、あたしの心には、まだ佐野さんの事が引っかかってた。
パートナーでライバルで恋人だった、ケイと佐野さん…
一体、何があって、二人が恋人関係を解消したのか、あたしには、その理由が、全然、なにも思い浮かばなかった。
そんな事を考えてると、あたしは無駄に落ち込んでくる…
だから、考えるのやめよう…
そんなに事考えて落ち込む前に…
そう…
大輔のこと考えないと…
大輔は、美保が言うように、やっぱり、浮気、してるのかな?
*
日曜日のバイトは、午後3時からだった。
スタッフのシフトを決めているのは、いつも新城さんだって、本人が言っていた。
「優さん、月曜は仕事なのに、なんか閉店までとか入れちゃってごめんね~」
それが、出勤してきたあたしに新城さんが言った一言だった。
あたしは大きく首を横に振って、「全然大丈夫です!」って答えて、タイムカードを押して、ストックヤードに行く。
そしてまた、黙々と検品作業を開始したのだ。
フロアには結構な数のお客さんがいるみたいで、ドアの向こうに響く足音は、ひっきり無しだった。
ケイのお店のお洋服はカッコイイし、可愛いのも沢山揃ってる。
あたしは、検品で段ボールの中のお洋服をみるたび、「これ可愛い!やだ、こっちも可愛い!」とか、一人で騒いでいる訳だから…
うん…
我ながら、根暗だと思う…
伝票を片手に、段ボールの中身を調べて、検品済の棚に戻す。
そんな作業をしていたら、なんだか、時間なんて直ぐに過ぎてしまうのだ。
気付いたら、時間はもう夕方の6時。
さすがに、フロアの足音も少し減ってきた。
平日だと、この時間辺りに、会社帰りの人とか学生さんとかで、結構お客さんが増えるみたいだけど、今日は日曜日だから、この時間からは、少しお客さんも減っていくかも。
そんな事を思いながら、腕時計を眺めていると、ぎ~って音がして、ストックヤードの扉が開いた。
あたしはハッとして、ドアに振り返る。
「お…未検品、だいぶはけたな?お疲れ」
感心してるような響きのする、ハスキーな声が、あたしにそう言った。