犬との童話な毎日

***

「裏庭でお昼食べない?」

にこり、と笑う悠の手には、レジャーシート。

え?レジャーシート?

「……持って来たの?それ」

うん、と可愛く首を傾げる幼馴染。
高城はうっ、と心臓を押さえて呻く。

そうねそうね、これは可愛いわ。
女子力高いわ。
付いてるもの付いてるくせに。

……これ、口に出した日には黒曜に馬鹿にされるな。

お前こそ、本当の女子かと。

ちらり、と教卓に目をやると。
尻尾を体に巻き付けて、珍しくぐっすり眠っている黒曜。
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