犬との童話な毎日

唐突なあたしの言葉に二人がきょとんとする。
んーー、と悠が首を傾げながら、ゆっくりと笑う。

「……六花。どうしたの?」

「二人がくっついてくれてもいいよ、って話し。あ、でもそしたらあたしって、お邪魔虫ってやつ?」

「…………六花」

おお!と良く分からない反応をする高城に見向きもしないで、悠がおいでおいでをする。

可愛い幼馴染は、今日は肩までの髪を下ろして、耳元に羽の形のヘアピン。
朝からそのヘアピンが可愛いな、って思ってて。
見つめながら近付いたあたしのおでこに。
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