犬との童話な毎日



お昼を食べ終えてしばらくした頃。
あれ?と思った時には。
猛烈に眠たくて。

「六花?」

耳に入って来る悠の声も朧げ。

「弁当食い終わった途端、眠くなるってどんなだよ。ガキか」

だって、眠たいんだも……。

頭がぐらぐらする……。
無理。
目、開かない……。

「ねぇ六花、教室まで戻れる?それとも保健室で寝てる?」

授業が、とか体が重い、とか頭を巡る言葉も散り散りで。
口に出せたかも分からない。

「マジかよ。しょうがねーなぁ」

……ああ、高城が面倒くさそう。
ごめん、目、開けなきゃ。
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