犬との童話な毎日
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遠くで何か聞こえた気がして目を開けると。
そこは何故か保健室だった。
白いカーテンに囲まれて。
消毒の匂いと、ぱり、とした感触のシーツ。
あたし、何で保健室に?
首を傾げながらも上半身を起こすと、何故かたくさん眠った朝のように、すっきりしていて。
「……あっれぇ?」
「起きたか」
声を出すと、間髪入れずにしゃー、と開くカーテン。
それにもびっくりしたけれど。
それよりも動揺したのは。
「…………えっ、と」
誰?
カーテンを掴んでそこに立っていたのは、見覚えのない男子生徒。
あたしの問い掛けにきょとん、とした表情が返ってくる。