犬との童話な毎日
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朝起きると体が重かった。
瞼も重い。
ついでに言うと頭も重い。
完全な寝不足だ。
ベッドから出るのが憂鬱で、学校を休みたいとすら思ってしまう。
理由は分かってる。
「おっ、なんだその顔。こっち向けよ八坂」
席に着くなり、まるで小学生みたいな声を掛けられる。
「マジでなんだよそれ。すげー不細工んなってんぞ」
遠慮なく笑いながら、中身ガキのまんま体だけ大きくなったような高城が、あたしの顔を覗き込んでくるから。
普段しないような舌打ちが口から漏れてしまった。
「ちょっとやめてよー。六花がやさぐれてるじゃん」